【ネタバレなし】疲れた時に読むと心動かす本「人生に上下も勝ち負けもありません」の感想。

 「人生に疲れてしまった」激動の現代社会でそう思う人は少なからずいらっしゃると思います。

 そんな時に読んでほしい本が、この本です。

 「人生に上下も勝ち負けもありません」という本です。

 そう聞いて、そんなことは戯言だ。人生には上下勝ち負けがある。

 そう思う人は多数いらっしゃると思います。

 しかし、最後まで聞いてほしいです。そして、この本を手に取ってほしいです。

 この本には現代社会の人々が忘れてしまっている、とても有益な情報が詰まっています。

 私はこの本を何度も何度も繰り返し読んで行こうと思います。

 そこまで私に思わせた、素晴らしい本ですので、ぜひ、この記事を最後まで読んで、購入を検討してほしいです。

どんな本なのか。

 この本の筆者は精神科医です。

 その精神科医が、老子の教えを医学の観点から分析し、解釈して紹介している本です。

老子とは?

老子は2500年以上前の古代中国の思想家です。春秋戦国時代、中国は小国が乱立し、互いに争い、戦争が頻発していました。そんな中、小国の王は戦争に勝つため、また自分の国をうまくまとめるため、諸子百家という先生(学者のようなもの)のニーズが高まり、それに応えるように多くの先生が生まれました。その中の一人が老子です。子とは先生という意味で、老先生という意味です。老子は今後主流になっていく儒教とは真逆の教えを説いていました。

 この老子の考え方がとても現代の心が疲れた人々に合っている、と私は思いました。

 老子の考え方を簡単に説明すると、「自然のまま、ありのままで良い」です。

 人間社会で成功するとか、失敗するとか、そこまで重要なことかという話です。

 そもそも何を持って成功や失敗と思うのか、それは人それぞれです。また、時代や環境によってまちまちです。 

 そんな人によって、時代によって、環境によって変わることに振り回されることはしなくても良いと言っています。

 この本では、そのことを「ジャッジフリー」と読んでいます。

 ジャッジフリーの効果や、実際の考え方は、本に詳しく載っています。

 疲れた現代人がこの本を読み、この「ジャッジフリー」の考え方を身につければ、心が楽になるのではないか、そう思います。

 この本では、老子の考え方を、精神科医独自の視点で、新たな切り口で解釈する、非常に面白い本となっています。

感想

老子の教えの有効性。

 老子は所詮昔の人。だから現代には通用しない。

 そう思う方もいらっしゃるかもしれません。しかし、それは違うと思います。

 老子などの諸子百家の教えは、古くから日本で漢学として学び、中国から輸入してきました。

 一説には、日本がここまで発展できたのは、中国語が漢学で学べ、中国の文化を吸収したからだと言われています。

 それもあって、日本では現代でも漢文を学んでいます。

 その中で老子のことを日本人は勉強します。

 つまり、老子の教えは2500年以上の間、中国の国内外で語り継がれたことになります。

 これは老子の教えが素晴らしくなければ、ここまで語り継がれなかったと思います。

 それもそのはず、老子の教えは真理を突くものがたくさんあります。

 心を動かす、パワーがそこにはあります。

 学べることがたくさんありますので、老子の教え、少しこの本でのぞいてみませんか?

わかりやすく、気楽に読める。

 この本は筆者の精神科医の方が老子の言葉をわかりやすく、噛み砕いて、現代の人々にもわかるように、現代の例を用いて説明しています。

 ここまで老子の言葉をわかりやすく説明している本は見たことがありません。

 老子は本来、漢文を勉強し、難しい翻訳の本を読んで、初めて知ることができます。

 しかし、この本ではすごくわかりやすく、一般の人でもとっつきやすく書かれていますので、気楽に読めます。

 そして、老子の言葉の本質も理解できるので、気持ちがすーっと、楽になれます。

老子の32の教え。

 この本では老子の言葉を32個取り上げ、それぞれ精神科医がわかりやすく解説しています。

 その中に現代の人々が考えているであろう問題の解決のヒントが隠されています。

 ここまでたくさんの言葉があるので、どれか一つは皆さんが悩んでいる問題のヒントになる言葉があるかもしれません。

 この32個の教え、全て素晴らしいものでした。

 この32個の教えそれぞれに、老子の考えが滲み出ており、全て深みのある、薄っぺらい言葉ではありません。

 どれか一つは、皆さんの心に響くものがあるでしょう。

心が軽くなる言葉「無理しなくても良い」そんな教え。

 老子の言葉は「甘え」と思う方もいらっしゃるかもしれません。

 現代社会は競争社会で、切磋琢磨し合い、発展してきました。

 それが私たちが暮らす、資本主義の本質であり、考え方です。

 しかしその考え方に、取り残され、心がすり減り、どうしようもなく疲れる人々も多くなっているのではないでしょうか。

 そんな時、老子の教えが心に響きます。

 「自然で良いのだ。」

 私は疲れきっている現代人にこそ、老子の教えは心に響くのではないかと思います。

 老子の教えで少しでも心が軽くなるなら、素晴らしいことではないでしょうか。

 私はこの教えは「甘え」というより、「寛容」だと思います。

 何事も包んでくれる、優しい教え、符号「ルート」のような素晴らしい寛容さがこの老子の教えから感じます。

まとめ

 この本は間違いなく私の世の中の見方、考え方を変えてくれました。

 良い本との出会いは、人間をより豊かにする。私はそう思います。

 この本は間違いなく良い本であり、人々を豊かにし、考え方を変え、さらには人生をも変える潜在能力を秘めていると思います。

 この本を通して、老子の世の中の考え方、感じ方を知ってみてはいかがでしょうか。

 もしかしたら、そこで見える世界は、あなたが知っているものとは違った世界かもしれません。

 

 

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