前回、ハーマイオニーの魅力の、勤勉なところと読書家なところの魅力について語りました。
次に、規則やルールよりも大事なことにも触れたいと思います。
ハーマイオニーは規則やルールを厳密に守る生徒でした。
しかし、物語が進むにつれ、規則やルールを破るようになりました。
それはなぜなのでしょうか。
このことについて考察していきます。
人間は完璧ではない
さて、歴史を振り返ると、人間は完璧ではないことがわかります。
どんな優秀な君主だろうと、失敗しています。
有名な中国の唐の名君、太宗は、「貞観の治」と呼ばれる唐の最盛期を気付き上げた名君として有名です。
そんな太宗(李世民)は、部下である魏徵に、太宗を厳しく意見を受け、自分を律していたそうです。
つまり、間違いを部下に指摘され、それを正していったので、太宗はこのような名君になったのです。
よって、太宗のような名君であろうと、間違いはたくさんしていたのです。
なので、人間は完璧ではなく、その人間が作った規則やルールは完璧ではないことを、賢明なハーマイオニーはわかったのでしょう。
だから、ハーマイオニーは規則やルールを破るようになったと思います。
規則やルールよりも大事なこと
時に、ルールや規則を守っていると、守れない命があります。
それは規則やルールが完璧に作られておらず、そんな規則に縛られているとうまく行動できず、命が守れないのです。
そんな時、ハーマイオニーはどうしたのか。
最初は規則やルールを守っていました。
それはハーマイオニーがたくさん本を読み、知識をたくさんつけており、規則やルールが正しいことをたくさん勉強したからでしょう。
しかし、自分の頭で考え、行動していると、それが本当に正しいのか、疑問に思ったことでしょう。
あまりに規則に従順で、正しすぎると友情も壊れ、人から嫌われ、救える命も救えない場合があります。
私もかつて、勉強と本をたくさん読んでいた時、その罠に陥ったことがあります。
家族と考えが対立し、知識で家族を守ったり、家族を豊かにするのが正しいはずなのに、争いの種になったのです。
その時、私はお互いの考えや主張を尊重できなかったのです。
お互いの考えを尊重し、違う考えがあるということを認識しないと、知識が争いの火種になることがあります。
そのことをハーマイオニーわかったのでしょう。
物語中盤では、ハーマイオニーは必要とあらば規則やルールを破りました。
友情や、救える人の命を、規則やルールよりも大事と判断したのです。
ハーマイオニーはこうして、理想の知識人となったのです。
まとめ
今回はハーマイオニーがなぜ規則やルールを破るようになったのか、考察しました。
知識を身につけていくと、その知識に縛られてしまうことが多々あります。
そうなると、物事を柔軟に捉えたり、違った角度で考えたり、それが正しいと思い込み、他の意見を聞けなかったりすることがあります。
それはあまり良くないことだと思います。
知識は自分を豊かにするためにつけるものだと思うのに、それが逆に自分を貧しくすることにつながりかねません。
本当に大事なものは何か、自分の核となるものを見失わず、本などで知識をつけていきたいですよね。
そして、ルールや規則よりも大事なことを見失わずに、それを本当に大切にする心を持ち続けたいものです。
※規則やルールはたくさんの知識人が考えに考え抜かれて作られたものであり、守ることをお勧めします。ここではあくまで規則やルールを破ることを勧めているのではなく、物語の中でハーマイオニーがなぜ規則やルールを破るようになったのかの考察をしたまでです。あくまでフィクションの中での話なので現実と混同しないようお願いします。
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