【ネタバレあり】ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド考察|ハイラルの世界を現実の世界の歴史と照らし合わせて楽しむ

ゼルダの伝説は、よく考えられており、現実世界の歴史とリンクしている部分があります。

ゼルダの伝説をもっと楽しむには、歴史を勉強するのが一番です。

おすすめの参考書は一気読み世界史|出口治明著ですが、ここでは、その本を読んだ人も、読む前の人も楽しめるように、精一杯考察しています。

一緒にハイラルの世界を楽しみ尽くしましょう。

目次

ゼルダの伝説と現実世界の歴史

ゴロン族と交易・宝石について

まず、ゴロン族について。

ハイラルの世界ではゴロン族は石を食べます。

そして火山に近く、温泉が豊富です。

まるで日本のようです。

おそらく、ゴロン族の地域は活火山や地下プレートの影響で地震が多いと推察できます。

ゴロン族は石を普段食べているため、鉱石が豊富に獲れるようです。

鉱石はゴロン族にとってまずいらしく使い道がない宝石を交易しているようです。

それは、自然な流れです。

ゴロン族にとって使い道のない宝石は、ハイラル人や他の民族にとって、魅力的なものなので、交易が成立するのです。

おそらく、ゴロン族はハイラル人などが作った高い建築技術や贅沢品、有益な情報源(新聞)を求めて、自然に取れる鉱石で交換できるお金以上に、お金がたくさん必要になり、地元から近く、少しの量でお金をたくさんもらえる宝石を発掘し始めたのだと思います。

現実世界の過去でも、宝石は貴重であり、特に金や銀、銅は当時のお金の原料に使われていたため、とても貴重でした。

ハイラルで流通するお金に、金や銀、銅が使われているかどうかはわかりませんが、金や銀、銅がハイラルの世界で出てこないのも、史実と関係しているかもしれません。

とにかく、金や銀は古くから人類を魅了する、半永久的なの輝きを放つ、貴重なものだったのです。

実際に金や銀を見るとわかるのですが、やはり綺麗で、美しく、人を魅了する力を持っています。

どのくらい人を魅了したのかがわかるエピソードは、アダム・スミスの国富論に載っているエピソードがわかりやすいでしょう。

領主はたくさんの農奴を持っており、たくさんの人を養うことができ、たくさんの人を従わせる権力を持っていました。

しかし、金や銀の食器などの贅沢品が欲しくなってしまったため、農作物や農奴を手放し、お金をガンガン使ってしまいます。

結果、領主はどんどん権力を失い、領主としての影響力がなくなってしまいます。

これは、過去起きた史実であり、たくさんの領主がこの流れによって権力を失いました。

このエピソードからもわかるように、古くから金や銀は、人を魅了してやまなかったのです。

その人を魅了し、たくさんの需要がある鉱石は、実際の史実では、供給が限定的でした。

昔は鉱脈を探しあているのが非常に困難で、限られた方法でしか入手できなかったんです。

その史実からわかることは、ハイラルの世界のゴロン族が他の民族にとって、いかに重要な存在かわかります。

その金や銀、銅などを含む、鉱石を定期的に提供するのですから。

シーカー族とユダヤ人

シーカー族はその技術の高さから、国王に危険視され、おそらく迫害に近い扱いを受けたと思われます。

私は、それを、ユダヤ人を関連づけてしまいます。

ユダヤ人には過去、多くの困難な出来事が起きています。

ナチスドイツの出来事、バビロン捕囚、ペストでの迫害、などなど。

ユダヤ人は困難で辛い過去を経験しています。

当時、金融は宗教的や一般的にも低俗な仕事として認識されており、迫害の対象になりました。

しかし、現在はそんなことありませんよね。

むしろ、金融と聞くと、アメリカのウォール街を思い浮かべて、最先端なイメージが思い浮かびます。

もちろんそれは、ユダヤ人の努力の賜物であり、ウォール街もユダヤ人が多く働いでいます。

アメリカはユダヤ人が大きな影響力を持っています。

アメリカは現在、誰がみても世界一のGDPを誇り、世界一の軍隊を持ち、世界のトップ企業をたくさん有している、世界一の国です。

そんなアメリカに強い影響力を持っている理由は、アメリカの富裕層にユダヤ人がたくさんいるためです。

これも並々ならぬ努力をユダヤ人がしたからできたことだと思います。

このユダヤ人の困難な過去と並々ならぬ努力と成功する未来を、シーカー族のモデルにしたのではないかと思います。

現在のシーカー族は技術を捨て、慎ましく生きる道を選択しました。そのシーカー族の集落がカカリコ村です。

しかし、プルアやロベリーは、技術を捨てずに、古代研究所を設立し、研究を重ね、救世主の勇者(リンク)の役に立つという、偉大なる成功を収めました。

対して、イーガ団は技術を捨てず、魔王に忠誠をし、魔王を討伐する勇者(リンク)に敵対する集団として描かれています。

ユダヤ人はたくさんの迫害を受け、とても困難な道を歩んできましたが、イーガ団のように、ユダヤ人が悪に染まらなかったのは、宗教の力だと思います。

有名なユダヤ教です。

ユダヤ教では、ユダヤ人は神から選ばれた民とされ、神の律法を守る使命を負っています。

ただ、他の民族に対しても救済の道が開かれているとされています。異教徒が正しい行動をすることで、神の恩恵を受けることができるという教えも含まれています。

このユダヤ教での「神から選ばれた民」という考えや、使命感から、ユダヤ人は迫害に耐えられたし、今の成功があると思います。

このように、ユダヤ人とシーカー族は多数の共通点があり、関連づけて考察すると、興味深いです。

リト族と飛行機、コンテナと輸送革命について

リト族との交易は、おそらくハイラルにとって物流の革命だったのではないでしょうか。

我々人類でも、大昔から、陸路と海路で交易をしていました。

ちなみに、陸路と海路とでは、圧倒的に海路の方が、運搬に適しています。

そこら辺は、詳しくは後ほど、「ゾーラ族と川と文明の関係、水の都ヴェネツィアについて」で取り扱います。

とにかく、おそらくこのハイラルの世界でも、今までは陸路と海路で交易を行っていたと思います。

しかし、リト族と交易を行うようになると、新たな道である、空路が開かれます。

陸路や海路の難点であった、スピードが、空路では圧倒的に早く荷物を届けることができます。

これにより、鮮度が重要な荷物をより広範囲に届けるようになったので、物流革命が起きたと思います。

史実でも、ライト兄弟が発明した飛行機によって、さまざまな革命が起きました。

物流の革命もそうですが、戦争にも爆撃機として革命を起こしています。

今回は、現代の物流革命である、コンテナについても、関連があるので少し触れたいと思います。

コンテナは物流革命を起こしました。

今までは、コンテナの中身が配達員に盗まれるということがありましたが、コンテナの登場により、それができなくなっています。

ロックがかけられるのですね。

さらに、陸路、海路、空路と、コンテナは他のものに置き変えることもなく、ずっと最初いれたコンテナで運べます。

当たり前のように感じるかもしれませんが、これはすごいことです。

形が不揃いの場合、荷物の積み込みや積み下ろしに時間がかかるため、非効率でした。

さらに、現在はコンテナは国際的に規格が統一されているので、国内だけでなく、国外でも非常にスムーズに海路、陸路、空路と切り替えることができます。

こういったことを知っておけば、おそらく、ハイラルの世界では、時が進むと、コンテナのような発明が起き、史実のように物流革命が起きるかもしれないと思いを馳せることができます。

ゲルド族とエジプトや(後日追加 クレオパトラについて)

ゲルド族の住むゲルド地方は明らかに現在のエジプトがモデルになったと思います。

なので、エジプトの歴史を知っていれば、もっと楽しめます。

「エジプトはナイルの賜物」とヘロトドスが表現したように、エジプトはナイル川による恵まれた環境により、繁栄しました。

「ゾーラ族と川と文明の関係、水の都ヴェネツィアについて」で、後ほど詳しく川と文明の関係について述べますが、ここでは、ナイル川がエジプトに繁栄をもたらしたのだと思っておいてください。

水は人間が生きていく上で必要不可欠です。

さらに、大規模な文明にもなると、農業をしなければならないので、綺麗な水が大量に必要です。

なので、ゲルドの街には、必ず水があります。

あのような砂漠地帯で文明を起こすには、必ず水が必要なのです。

そして、史実では、ナイル川の川の氾濫により、豊かな川上の土壌が川の周辺に流れてきました。

その土壌を利用して、農業をするのです。

その後、定期的な氾濫を予想する預言者が現れ、やがて、その預言者が指導者になったと言われています。

ちなみに、その預言者は、夜空に浮かぶ星の位置で予想できたらしいです。

このことから、いかに当時の人にとって農業が大切かわかりますね。

現在のハイラルのゲルド族には、農業についての描写が少ないので、交易で食料を賄っているかもしれませんね。

ただ、昔はゲルド周辺は緑に溢れていたことも予想できます。

そのことについては、ピラミッドのことを知っているとわかります。

エジプトには、ご存じだと思いますが、ピラミッドがあります。

ゼルダの伝説の2作目でも、ゲルドの街周辺に古代のピラミッドが出現しました。

このピラミッド。昔は強制労働で強制的に奴隷を働かせていたという説がありましたが、今の考えではその逆になっています。

みなさん、パンとビール欲しさに、ピラミッドという公共事業を行ったと考えられています。

疲れた時に飲むビールは素晴らしいですからね。大人でビール好きの方にはわかっていただけるのではないでしょうか?

つまり、エジプトでは、農業でたくさんの食料が取れるので、その食料を、農業ができない時期に、公共事業をし、皆に配っていたと考えられています。

歴史を勉強してもわかりますが、圧政は続きません。

文明は、押さえつけられた厳しい統治より、自由を確保された統治の方が、長続きします。

しかし、面白いことに、圧政をして、厳しい労働を強いる王は長く続きませんが、その後の王はその厳しい労働で作られたものの恩恵を受け、長く続く傾向にあるようです。

また、そういった王は、前の王を悪いように印象操作するので、歴史に尾鰭が付けられている可能性があります。

私はそういった歴史が一筋縄ではいかないところが好きですね。

話が逸れたので戻しますが、ピラミットは何世紀もエジプトを観光で潤しているものなので、当時の国王はそこまで計算していたかわかりませんが、結果的にエジプトにとって、すごい国益になっています。

このことを知っていると、ゲルド族でも、昔ピラミッドをパンとビール欲しさで作ったのだろうか?だから、大量の農地が必要で、当時のゲルドは緑豊かだったのではないか。では、当時の農地はどこなんだろう?と考えるのも面白いですよね。

ゾーラ族と川と文明の関係、(後日追加 水の都ヴェネツィアについて)

ゾーラ族は魚と人間を組み合わせたような種族で、豊かな水に恵まれています。

では、それがいかにゾーラ族にとって有利だったか。川と文明の関連性を元に紐解いていきます。

みなさんご存知の通り、最初の4大文明はオリエント、エジプト、インド、中国で発生しました。それぞれティグリ川、ユーフラテス川、ナイル川、ガンジス川、黄河、長江、と、例外なく周辺に川が流れています。

それはなぜでしょうか?

答えは、農業をすることで、人口が増加し、文明が生まれ、都市国家が誕生するからです。

農業をするには、灌漑(水を農地に引き込む施設)が必要で、灌漑には川(海水ではダメ)が必要です。

また、他に川があることで有利な点があります。

それは、物流です。

海路の方が、陸路に比べてよりたくさんの荷物を一度に運ぶことができ、運搬も楽です。

また、古代では、まだ開拓されていない土地が多く、道の整備も行われていません。

なので、陸路で行くと、獣に襲われる恐れがあるのです。

その点、海路だと獣に襲われる恐れもなく、安全に確実に荷物を届けることができます。

それは、古代オリエントよりも古代エジプトの方が文明が発達した理由にもなっています。

ティグリス、ユーフラテス川よりも、ナイル川の方が川の流れが緩やかで、物流に有利なんですね。

このことからも、川や水は、とっても文明にとって重要であることがわかります。

おそらくこのハイラルの世界でも、そのことはゾーラ族が繁栄している理由にもなっていると思います。

イチカラ村とアメリカ合衆国、ダイバーシティについて

最後に、イチカラ村について述べたいと思います。

イチカラ村は、さまざまな種族が一つの村に住んでいます。

さまざまな種族や人種が入り混じること(多様性のこと)を、ダイバーシティと言います。

アメリカ合衆国は誰しもが世界一の国と認めますが、その理由はGAFAM(Google,Amazon,Facebook,Apple,Microsoft)と言われる大企業が生まれたからですよね。

それは、アメリカがダイバーシティを尊重していたからと言われています。

国や人種に差別なく皆が評価される環境を重視していると、イノベーションが起きやすいのです。

だから、イチカラ村でも、将来、大企業が生まれるかもしれませんね。

まとめ

今回はハイラルの世界を、史実と比較しながら考察してみました。

このことを知っていればもっともっとハイラルの世界が楽しめると思います。

この記事は今後も更新予定です。

新たなハイラルの一面や、ハイラルの世界と関係する歴史が分かり次第、追記していきます。

皆さんもぜひ、この記事を読んで、ハイラルの世界を満喫していただきたいです。

みなさまのハイラルの世界の旅が、楽しいものになると願って、この記事を終わらせていただきます。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次